「スポーツニュース2.0」をねらえ! ~Yardbarkerの挑戦

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Yardbarkerはスポーツ専門のソーシャルニュースサイト。 Diggのクローンと呼んでいいが、それだけではない。クローンはクローンでも、すこぶるデキのいいクローンなのだ。 ソーシャルなユーザ参加型ニュースの原理をニッチな視聴者向けに構築してならない理由はないだろう。実のところこれはとてもいいアイディアだと僕は思っているし、サイトもよくできている。

YardbarkerはMark Johns (Ophoto.comの創業エンジニア)とPeter Vlastelica、Jack Kloster、 Jeffrey Klosterの4人が共同設立した。カリフォルニア州バークレーに拠点を置く会社だ。

サイトには米国のスポーツ動向をNHLからPGAまで幅広くカバーするコーナーを各種用意。各選手とチームの情報は登録済みなので、これをベースに好きな個人プレイヤーやグループ、フランチャイズのウォッチリストを組むことができる。このウォッチリスト機能が最高で、基本は検索フィードなんだけどもユーザビリティを第一に考えた導入手法がとにかく秀逸。

ユーザーはニュースを投稿・投票し、自分の独自”コラム”(要はブログ)を書いたり、注目の選手やグループ、チームのウォッチリストを作成し最新動向を追うことができる。他のユーザーが投稿する記事をトラックしたり、システム内でユーザ同士メッセージを送りあうことも可能。サイトのレイアウトも優れており、大体のページは上を見るとスポーツのトリビア(雑学)が流れているので実際に使ってみると本当に楽しい。

記事投稿時には選手とチームの名前を入力するフィールドも出てくるが、これはオートコンプリート(自動入力)が機能する。これがカテゴリ分けの優れたシステムとなっており、ある選手の関連記事を1本読んだら、クリック1回で全関連記事を閲覧できてしまう。

サイト全体にAjaxをスマートに導入しており、投稿の要約から長文サマリーに切り換えたり、サイドバーの選手・チームのメニューもサクサク動く。

問題点だが、スポーツ情報満載のサイトではあるが、よくある女性の名前を入力してみたらオートコンプリート機能で弾かれてしまった。第2に記事投稿のコピー防止機能がない。これは同一記事についてオリジナルの編集コンテンツを複数の人が投稿する場合を考えたらしょうがない気もするが、サイトが大きくなればゴチャゴチャが避けられないということでもある。さらにサイト外部から直接記事を投稿するのに使うブックマークレットもないし、ホッケー関連の一番人気の記事を読みたいと思ってもRSSフィードがない。自分の投稿につくコメントもフィードリーダーに登録できない。

ポテンシャルはとても大きいのだが、ユーザベース構築は大きなチャレンジ。オンラインのスポーツ系コミュニティで元気なところは今、何サイトあるのだろう? Fox Sports Blogsはまあ好調のようだが、もっとアクティビティが欲しいと思っているのは間違いない。Markos MoulitsasのSports Blog Nationはユーザーと少し摩擦がある模様だけどもフォーマットはもっとシンプルだ。ArmchairGMはスポーツ専門wiki。かなり変化が激しく、これなんか見てもオンラインのスポーツ系コンテンツと会話に需要がある動かぬ証拠と言えそうだ。スポーツ関連コンテンツをアグリゲートするサイトは山ほどあるし、 多くはユーザーもコメント可能だが、ユーザー専用ブログとウォッチリストがついたYardbarkerのようなDiggのクローンは従来のスポーツコンテンツを次の次元に引き上げる新サービス。

ソーシャル系ユーザー参加型ニュースサイトには、テクノロジーの世界以外でも大きなポテンシャルがあると僕は思う。ハイテク以外の分野を増設したDiggもそう思っていることは明らかだ。全てのニッチ分野に応用が可能かどうかは分からないが、スポーツはソーシャルニュースに打ってつけの分野。 スポーツについて一般の人が書いたり読んだりする機会はそれこそ沢山あるが、頭のいい人は特にスポーツで人より巧く書こうと思ったら、これほど複雑なこともない。競争は激しいが僕自身はYardbarkerがやろうとしている試みは良いことだと思う。

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